不登校の将来を考える

不登校の現状

文部科学省が2018年2月に公表した「児童生徒の問題行動・不登校等調査」によると、年間30日以上欠席した不登校の児童は、全国の国公私立の小中学生合わせて前年度比6.1%増の13万3683人に上り、4年連続で増加しています。うち小学生は前年度比10.4%増の3万448人、中学生は4.9%増の10万3235人。小学生では全児童の1%、中学生では全生徒の4.1%が不登校となっています。

高校では前年度比2.0%の4万8565人となっており、小中高合わせると18万2248人です。

平成28年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」

出典:文部科学省 平成28年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」より

学年別にみると、小学校は6年生の9794人、中学校は3年生の3万9580人が最も多く、小学1年から中学3年までの9年間、一貫して学年が高くなるにつれて増える傾向がみられました。

平成28年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」

出典:文部科学省 平成28年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」より

不登校の要因は、小学生では「家庭に関わる状況」が53.3%と過半数を超える。「いじめ」は0.7%、「いじめを除く友人関係をめぐる問題」が18.8%だったのが、中学生になると、「家庭」要因は28.9%に低下する一方で、「いじめ」0.5%、「いじめを除く友人関係」が27.2%となり、学校での人間関係がより大きなウエイトを占めるようになっています。

不登校児童生徒のうち「90日以上欠席」は、小学校は1万3736人、中学校は6万3706人。不登校児童生徒の半分以上が超長期の欠席となっています。

高校の不登校生4万8565人のうち実に4分の1の1万2千人は中途退学しているのが現状です。

中途退学をして就職しても、人間関係がうまくいかず職を転々とし、ひいては引きこもりへと続いていく負のスパイラルへ陥っていくのが現状です。

不登校と成人後の引きこもりの関係

NPO法人全国引きこもりKHJ親の会の調査【「引きこもり」の実態に関する調査報告書によると、

引きこもり本人の不登校経験

引きこもり本人の50.9%に不登校経験のある人がいることが明らかにされました。

引きこもり本人の大半が不登校を経験しており,不登校の時点での早期の対応が引きこもりを予防する上でも有効であると考えられます。

学生時代に不登校経験があると、一度就労しても環境が合わないなどの理由で 将来引きこもりになりやすくなってしまう のです。

引きこもりの初発年齢

引きこもりの初発年齢は、平均19.6歳で、最大が40歳、特に12歳から29歳までに引きこもり始める人が87.7%と多く、中学校入学から20代後半までに引きこもりが始まることがほとんどであると言えます。

社会性が身につかないことが引きこもりの原因

なぜ 不登校経験 があると成人後に引きこもりになりやすいのか?

不登校支援団体や自治体、学校などのアンケートによると、 学生時代に不登校経験があると、社会性が育たないという調査結果が出ています。

これは、同級生、先輩、後輩、教師(大人)との人間関係を築く機会が少なくなってしまうことが原因の1つと考えられます。

不登校の子ども にとって大切なのは、社会性を身につける環境や機会 ということですね。これが、将来の就職や引きこもりにも影響するのです。

そのため、 子どもが不登校の場合は 他人とコミュニケーションを取る機会 を与えることが大切になります。